20110104

ホモ君とノンケ君

「俺がホモでも?」
「どうもしねぇよ」
「これからも友人でいてくれる?」
「ああ」
「だろうね、俺に好かれてるのが自分でさえなけりゃあ」
「おい」
「そう言うだろうよ」
「……」
「俺は君が好きなんだよ君が女を好くのとまったく同じように君を好いている わからないよな 俺は君を抱きたい もしそれを拒むなら犯してやりたい 今この時もそう思うんだよ、そういう」
「あのさ」
「……」
「聞きたいんだけど、いいか」
「……ああ」
「……ホモにモテる男ってこういうんじゃないだろ」
「……ん」
「もっとよ、マッチョで角刈りみたいな」
「この状況で、それかい?」
「悪いかよ」
「……別にみんながみんな、そうじゃない と思うよ」
「そうかい」
「だって……女性の好みだって色々だろ」
「それは どうかな」
「……」
「野郎の好みなんか大して変わんねーと思うけどな」
「……」
「……」
「……」
「あの、ぶっちゃけ俺もこういう偏見あるし正直よくわかんねーから、急にそういうこと言われてもな わかんね」
「……うん」
「だから 悪いな」
「どうして君が……ごめん」
「なんだよお前も謝んなよ」
「優しいな」
「俺あんたのことフッたんだぜ一応」
「はは……今日はもう帰るよ」
「おい、雪振ってんぜ……もう終電ないだろ」
「歩くよ」
「馬鹿、泊まってけよ 帰ったら朝になってる」
「……世間ではさ、普通かな 一方的に 思慕する男が相手の女を家に泊めるのって」
「え?」
「はは、たとえが悪かったかな でもそういうことなんだよ それじゃあ」

ばたむっ